九月、モスクワ、ポストモダン

『グラスリップ』、最後の方は毎週ひとりで爆笑しながら見ていた。あまりの意味不明な展開に一部の批評家の心をがっちりとらえ、ネット上ではある意味けっこうな話題になっているようだ。最初数回の感じでは『true tears』とか『凪のあすから』ばりのどろどろ昼ドラ展開が期待されたのに、昼も夜もない僕の知らない宇宙に突き抜けて行っちゃった感がある。今まで見たアニメの中でも屈指の意味不明さ。どうしちゃったの、P.A.WORKS。笑うに笑えないぞ。笑ってたけど。

 

それはそうと、今月中旬にモスクワに行った。ちょうど滞在期間中に、クレムリンの目の前にある Центральный выстовочный зал "Манеж" でエリク・ブラートフ展開催中という情報を事前にキャッチしていたので、まー見た。

 

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ロシアでは美術館でも普通にみんな写真をバシャバシャ撮りまくっている。昔行ったエルミタージュ美術館でも写真はOKだった記憶がある。ブラートフ展でも絵の前で記念写真を撮っている人がいた。ロシアのそういうぬるさは楽である。

 

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 「水平線」

 

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 「寄りかからないでください」

 

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「天国」

 

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 「私の路面電車が行ってしまう」

 

思った以上に面白くて、ブラートフTシャツまで買ってしまった。

 

別に僕は美術に造詣が深いわけでもなんでもないただのクソ野郎なのだが、他日、そういえばトレッチャコフ美術館の20世紀美術のほうの建物には行ったことなかったなと思ってふらっと行ってみたところ、そっちではたまたまプリゴフ展をやってて、なんとポストモダンなモスクワだろうとひとりごちたのであった。

 

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あわれな掃除婦のために』と題されたインスタレーション群があって、そこで流されていたアニメーションが非常に面白かった。これのDVDがあったら欲しいなと思ったくらいである。しかし残念ながらプリゴフ展に関係するお土産は高価な画集くらいしか置いておらず、思い出だけ抱いて僕は美術館をあとにしたのであった……。