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『ガタカ』と『太陽』という映画を見ました。

ふだんあまり映画を見ないという知人に熱烈にすすめられた『ガタカ』を見る。そういう熱には乗ったが吉、ではないだろうか。 遺伝子検査の結果で人生の行く先がなんもかんも決まっちゃう未来で、生まれつき遺伝的に劣った青年が違法な手段でのし上がり、幼い…

お出かけ前線

春来れり、お出かけ前線北上中、である。ちなみにこのお出かけ前線、今この瞬間も日本列島の上を南北にものすごい速度で往復しており、視認はできない。特にこれを読んでいるあなた方のように、人とのまじわりを絶ち社会性を涵養せず夢も希望もこれといった…

かもめ

土曜のお昼、NHKでチェーホフ『かもめ』の舞台が放映されていた。 natalie.mu チェーホフにも演劇にもさほど詳しくないぼくが、戯曲それ自体の出来についていうことは特にないが、一点、ラスト間際にニーナがトレープレフに語りかける「あなたは作家、わたし…

HANEKAWA is the love-gunpowder-gelatine-love

原作は知らないで、2009年にアニメで見始めて、ようやく"エピソード0"にまでたどり着く。2017年2月16日。 www.youtube.com 8年もの長きに渡って、なんだかんだシリーズ(ほぼ)すべて見続けて、ある意味では〈物語〉シリーズとともにアニメ視聴歴を積み重ね…

『聖なる一族24人の娘たち』という映画を見ました。

見逃したと思ってあきらめていたら、阿佐ヶ谷のちっこい映画館でまたやってるのだという。欲望都市TOKYOはこういうときほんと便利ですね。 www.youtube.com 原題は直訳すれば「草原のマリ人の天の妻たち」で、「神聖」やら「一族」やらはどっからきたのか、…

『エヴォリューション』という映画を見ました。

「映画にとってネタバレは本質ではない」という意見はよく耳にするし作品によっては実際そうなんだろうけど、でもまあ、そこらへんはいまから見る人に決めさせたれよ、とは思いませんか。 12月7日、『エヴォリューション』という映画を見る。新宿シネマカリ…

大根を失くす

今日の買い物の帰り、大根をどこかで落としてきたらしい。あんな重いもの、自転車の前カゴから落とせば気づきそうなものだが、実際いま家に大根はないのだから、どこかで落としたと考えるよりほかない。 ところで恥ずかしながら先日、ぼくは財布の中身のカー…

Paralyzed Tokyo

11月24日の東京、雪。あの程度で交通機関が麻痺するなんて、とか雪国の人はいうけれど(ぼくもちょっとは思うけど)、でもしかし、東京はすこしくらい麻痺したほうが人間的な都市になれるかもしれない。 11月25日。友人たちと「荻窪ビール工房」でビール。 …

『ユーラシアニズム』について、備忘録代わりに。

書評というにはごちゃごちゃしている。 アメリカのジャーナリストの手になる『ユーラシアニズム ロシア新ナショナリズムの台頭』(NHK出版)、おもしろいかおもしろくないかだけでいえば、知らない情報満載でなかなかおもしろい。一方でこのおもしろさは少々…

あなたの口から秋のためいきが麺に似て細く長く伸びあがり、高く抜けていこうとする空をなめらかに縛り上げるさまを、あなたはぼんやりと見ている。

『響け!ユーフォニアム 2』『3月のライオン』『終末のイゼッタ』『オカルティックナイン』『ブブキ・ブランキ 星の巨人』『ガーリッシュナンバー』、2016年秋クールアニメはどれもおもしろい。どれもおもしろいので息をつく暇もないというのがぜいたくな悩…

『遠野物語 奇ッ怪 其ノ参』という劇を見ました。

行けなくなっちゃったんでよかったら、と演劇のチケットをもらう。古来より、持つべきものは急に演劇に行けなくなっちゃう知人である、との言い伝えもある。そんな言い伝えはない。 遠野物語・奇ッ怪 其ノ参 | 主催 | 世田谷パブリックシアター 「其ノ参」っ…

『とうもろこしの島』と『みかんの丘』という映画を見ました。

秋っぽ。マジ寒。でも寒いのだ~い好き。チョコあ~んぱん。 10月29日、古本まつりのにぎわいを横目に、神保町の映画館で『とうもろこしの島』と『みかんの丘』を見る。 www.youtube.com どちらも監督はグルジア人だが、一口にグルジア映画ともくくりづらい…

『花咲くころ』という映画を見ました。

深夜アニメ視聴が生活の一部に組み込まれ早やウン年、四季の移り変わりとアニメのクールの切り替わりを同じもののように考えて暮らしてきたせいで、7月開始のシリーズを1本も見ていない現在、ぼくには夏らしい夏もおとずれていない。いまはなんだか記憶喪失…

お前の時代は

じゃあ逆にお尋ねしますけど、なんで『レオン』見たことあるんですか? 公教育のカリキュラムに組み込まれてましたっけ? 学校で見ろって教わりました? 国語便覧に『レオン』載ってました? 女子だけ視聴覚室に集められて『レオン』見せられるとかありまし…

ぼくは真夜中の部屋で

おなかをすかせて夜中にラーメンの写真を見返している。こんなに悲しいことはない。悲しいことはひとりぶん。 荻窪「味噌麺処 楓」で和え麺。おいしい。 「和え麺」といわれてイメージしたものよりはスープが多かった。ぼくにだけ見えている幻覚でなければ、…

『エクス・マキナ』という映画を見ました。

日本での公開が決まるずいぶん前にたまたまメイキング映像を目にして、とてもおもしろそうだと思っていた『エクス・マキナ』が、ようやく日本の映画館でもかかった。新宿のシネマカリテは水曜がサービスデー。1000円。 映画『エクス・マキナ』予告編 人工知…

どうしておなかが

おなか空きませんか?空きますよね。でもそれがキミの生きる証。 新宿「ほりうち」のラーメン。麺がすごくおいしいが、すごく量がおおい。いやしかし、さいきんのこじゃれたラーメン屋の麺がすくなすぎるだけなのかもしれない。 どうでもいいが、これを食べ…

『ブブキ・ブランキ』を見ました、ほか。

いまごろになってやっと『ブブキ・ブランキ』の最終話を見た。2月の頭くらいだったか、2016年の冬クールのアニメでおもしろいのなんですか?と知人に聞かれてぼくはこれを挙げたのだが、知人は3、4話見て、説明が少なすぎて話の流れがよくわからないといって…

八つ裂き!恋は自然災害

そりゃまあ順当にいけばそれしかないだろという感じなのだが、 2002年から2005年にかけてジャンプで連載されていたラブコメ『いちご100%』の作者は当初、主人公と東城綾をくっつける予定だったらしい。しかしみなさまご存知のとおり(ご存知だね?)、最終…

書評(おまけ)

ところでぼくは昨年、アクーニン『堕天使殺人事件』(岩波書店)の書評も書いたのでした。これもどこに書いたかとかはガン無視してほしいのですが、しかしまあ、それなりに時間をかけて書いたものがあまり人目に触れないというのも悲しいので、書評の恥は書…

『ロシアあるいは対立の亡霊 「第二世界」のポストモダン』書評②

『ロシアあるいは対立の亡霊 「第二世界」のポストモダン』書評2つ目(1つ目はこちら)。 ロシアあるいは対立の亡霊 「第二世界」のポストモダン (講談社選書メチエ) 作者: 乗松亨平 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/12/11 メディア: 単行本(ソフトカ…

『ロシアあるいは対立の亡霊 「第二世界」のポストモダン』書評①

昨年12月、講談社選書メチエより乗松亨平『ロシアあるいは対立の亡霊 「第二世界」のポストモダン』という本が出ました。出たよね? ロシアあるいは対立の亡霊 「第二世界」のポストモダン (講談社選書メチエ) 作者: 乗松亨平 出版社/メーカー: 講談社 発売…

君は加賀百万石がいったいどんなものか知っているのか?知ったうえでそういう口のきき方をするのか?【後編】

君は加賀百万石がいったいどんなものか知っているのか?知ったうえでそういう口のきき方をするのか?【前編】 一夜明けて7日。朝いちばんに長町武家屋敷跡。前日の春のような陽気からは少し冷えこんで、ぼくとしては気持ちがいい。 ここで野村家武家屋敷跡と…

君は加賀百万石がいったいどんなものか知っているのか?知ったうえでそういう口のきき方をするのか?【前編】

「一度くらい酒造見学というものをしてみたいんだよね」という話を友人にしたら、じゃあ行こうよととんとん拍子に話がすすみ、3月6,7日、石川県は金沢市にちょっとした旅行をした。どうでもいいがぼくは基本、行きたいといっているところには行きたいといっ…

そしてある日人類は「食」に復讐する

料理人は、たとえ素人であっても、しっかりした倫理的基盤をもたない意気地無しになる権利はない。誰でも好きなように食べればいいじゃないか、などという道徳的相対主義は、料理の道とは相いれないものだ。(ピョートル・ワイリ、アレクサンドル・ゲニス『…

『傷物語 鉄血篇』という映画を見ました。

さいきんはアニメばかり見ている、というか、アニメを見てばかりいる。やりたくもないことに時間を取られることが多くなると人はもう疲れちゃって、アニメか酒か、あるいはその両方に走る。そう決まっている。 今日は新宿で『傷物語 鉄血篇』を見る。 www.yo…

雪々て東京

雪だぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーーーーんんんーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ん雪んぴぃーーーーーー!!!!!!!!!!!!!ぬ雪ろらーーーーーーー!!!!!!!-------------ー…

『ピロスマニ』という映画を見ました。

最近は『CLANNAD』というアニメを見ている。「という」などと紹介をするまでもない有名作品だが、いわゆる「萌え絵」というやつなのか、キャラデザがまったく好みじゃないので見ていなかった。ぼくの好きなほかとなにが違うんだと説明を求められたら言葉に詰…

ペテルブルグは燃えているか

数か月前、文庫のくせにやたら値が張ることでおなじみ、講談社文芸文庫のリクエスト復刊キャンペーンというのをやってるのに気づいて、ロシアの象徴主義の詩人アンドレイ・ベールイの長編小説『ペテルブルグ』に投票した。 票を投じるにあたってコメントを書…

『π』という映画を見ました。

ツタヤって、DVDとかCDめちゃめちゃ探しづらくないですか。あんなに整理整頓が苦手そうなのに、どうして図書館運営したいの。 9日、『π』という映画を見る。下のPVに使われている映画のひとつがこれだと知ったため。たまたま。 TABOO1 feat.志人 「禁断の惑…

アナーキーに生きなきゃ

自分がこんなに困っているのは、内務省がムダに発禁処分をだすからだ。内務省がわるい、カネがほしい。だったら、内務大臣からカネをもらえばいい。1916年10月30日、大杉は、ふところにナイフをしのばせて、内務大臣の後藤新平を訪問した。官邸にいってみる…

ペッペルしてくださいませんか

昨年9月のブラートフとプリゴフに続き、今年はペッペルシテイン。なんだろう、モスクワでは秋口に現代美術の有名どころの展覧会を開かなきゃいけない習いでもあるのだろうか。 9月21~27日にモスクワに滞在していた。そこでたまたま会った日本の知人に、ロシ…

聖地に抱かれ上手

8月18日水曜、ひとりで京都旅行。日帰り。所用でというのかなんなのか、愛知県(母方の実家)に滞在していたのだが暇をもてあまし、それなら京都でも行ってみるかと、まあそういう話。新幹線で3,40分らしいし。 午前11時前に着いて、とりあえず朝からやって…

『イングロリアス・バスターズ』という映画を見ました。

このところマメに映画を見ているのは、近所のツタヤでDVDレンタル100円(しかも貸出期間がいつのまにか10日になってる)だったのと、7月から見るアニメがなくって口寂しいからである。これを機会に映画でも見るかと、いそいそと数本借りこんではきたものの、…

『バケモノの子』という映画を見ました。

吉祥寺の映画館オデヲンは誕生月1100円だそうだ。ありがとう。最近はアニメを見てると、これ小中のころの自分に見せてあげたかったなあ、小さいころならもっと素直にのめり込めたなあと思うことが増えて、なんともやるせない。『バケモノの子』も、けっこう…

『花とアリス』という映画を見ました。

『花とアリス』という映画を見ました。2004年の映画だそうですが、誰も知りませんでした。 蒼井優かわいいよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…

いずくにか、伊豆大島

三連休、友人を訪ね数名で伊豆大島へ。このほとんど死に体のブログを見返してみると自分、去年の夏も花火だ高尾山だと一応レジャー行為には及んでいるらしいのに、この人生満喫感のなさはどうしたことだろう。 18日22:15発の船で竹芝桟橋を出港。船上で開始…

百日紅×百日紅

昔NHKに『コメディーお江戸でござる』っていう番組があって、小さいころ好きでよく見ていた。本編の喜劇も面白かったけど、それが終わったあと、江戸文化研究家の杉浦日向子さんが出てきて解説をするパートも好きだった。彼女の本をきちんと読んだこともなく…

新海的恒例

『言の葉の庭』、去年も7月ぐらいに見てたらしい。やっぱり梅雨の時期(明けてないよね、まだ?)には一度見ておきたいというのがあって、今年もツタヤで借りてきた。これにしろ『秒速』にしろ、そんなに好きならDVD買えばいいじゃないと自分でも思うが、好…

正代さんはつらい

正代さん復帰したんだね。実際に動いているところを見られるのは嬉しい。 2014.11.23 西部日本剣道大会 正代賢司 1回戦 - YouTube 今日は渋谷ユーロスペースで『神々のたそがれ』を見る。3時間はキツいという意見もチラホラリだったが、寝不足の状態で見に行…

松果体、溶かして

今さらながら『アナと雪の女王』を見る。ディズニーアニメなんて久しぶりに見たけど、なんだろうね、ほんと、心があったかくなる。見終わってキムチ鍋食べながら「心があったかいなぁ」とひとり声に出してつぶやいたくらいだから。いやまぁ、キムチ鍋があっ…

ラーメン、思い出す。

変な時間に起きてろくにご飯も食べていなかったので、ほかの用事ついでに吉祥寺に出てラーメンでも食べようかと思ったけど、最近の吉祥寺にはどうもあんまり魅力的なラーメン屋がないような気がして(もちろん僕の好みからしたら、ということだけど)なんと…

九月、モスクワ、ポストモダン

『グラスリップ』、最後の方は毎週ひとりで爆笑しながら見ていた。あまりの意味不明な展開に一部の批評家の心をがっちりとらえ、ネット上ではある意味けっこうな話題になっているようだ。最初数回の感じでは『true tears』とか『凪のあすから』ばりのどろど…

川を愛する人は

夏と言えばレジャー、レジャーと言えばリア充、リア充と言えば恋愛。 間違っている。そんなテーゼは根底から間違っている。晩夏の太陽が貴様を許さない。 というわけで、夏生まれでありながらリア充でもなく恋愛に縁もなく体の80%が寒天でできているこの僕が…

「文学的な言葉で政治を語ることは可能か、またそれに意味はあるのか」という問いを立てることに意味はあるのか、そんな議論はやめてうどんを食べたほうがいいんじゃないのか

毎週木曜日は『グラスリップ』。これは最高のアニメである。説明は要らない。愛さえあればそれでいい。 ところで最近知り合いの女性が「若者文化を知りたい」と老女みたいなことを言いだし(僕よりは年上で既婚だが、別に、まだ全然若い)やおらTwitterを使…

正代さん

Facebook上でなぜか元剣道日本代表の正代賢司氏が「知り合いかも」欄に表示されたので覗いてみたところ、彼が普通に働き結婚をし剣道もしていることが知れて感慨に耽る。彼が愚かだったことは疑いようもないが、いや、まぁ愚かっていうか逮捕されてるんだけ…

ヴィクトリヤ・トーカレワ「日本の傘」

作者 ヴィクトリヤ・トーカレワ Токарева, Виктория Самойловна 1937年レニングラード生まれ。レニングラード国立音楽大学卒業後、モスクワで音楽教師として働きつつ執筆を始める。その後入学した全ソ国立映画学校在学中の1964年に短編「嘘のない一日」を発…

初王子

東京に住み始めてウン年、本日はじめて八王子に降り立つ。普段は取り立てて用のない町。まぁ別に今日だって取り立てて用というほどのものもなかった。ただ八王子在住の知人と飲んだというそれだけの話。先日の雪がずいぶんと溶け残っていて、どことなく故郷…

「カフカ―ス」

「私たちの計画は大胆だった。同じ汽車でカフカース沿岸に向かい、その全く人気のない土地で3,4週間過ごそうというものだ。私はそこに土地勘があって、いつだったかソチの近くでしばらく暮らしていたこともあった。まだ若く、孤独だった私は、暗い糸杉の林…

2月14日、東京、雪

東京の小学生は雪に対して傘で不従順の姿勢を伝える。ぼくは買い物袋を右手にぶらさげ、首を90度空へ傾ける。雪だけを見る。それはつまり何も見ないということでもある。